「ベトナムはEC(ネット販売)が伸びていると聞く。Shopee や Lazada、TikTok Shop に出せば、自社製品を売れるのではないか」——日本企業からよく届くご相談です。たしかにベトナムのEC市場は若年人口とスマホ普及を背景に勢いがあり、参入のチャンスは広がっています。ただし、ECの出店画面の向こうには「輸入」「公示(công bố)」「通関」「物流」「決済(COD)」といった現地特有の前提があり、ここを押さえずに始めると売上どころか商品が止まりかねません。この記事では、ベトナムのEC・越境EC販売の全体像と進め方を、ホーチミン拠点の日系商社の視点で整理します。

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ベトナムのEC市場はなぜ注目されるのか

ベトナムのEC市場はスマホの普及と若い人口を背景に近年高い成長が続いており、Shopee・Lazada・TikTok Shopが主要なプラットフォームになっています。都市部だけでなく地方でもスマホでの買い物が一般化し、SNSと結びついた購買行動が広がっているのが特徴です。

主要プレイヤーを整理すると、総合モールとして広く使われる ShopeeLazada、近年ライブコマースや短尺動画を軸に急伸している TikTok Shop、そして現地系の Tiki や Sendo などがあります。とくにTikTok Shopは「動画を見てそのまま買う」流れを作り、若年層の購買を取り込んでいます(詳しくはベトナムのTikTok Shopで販売する方法で解説しています)。

市場規模や成長率については各種の調査が公表されていますが、出典・定義・時点によって数値が大きく異なります。本記事では具体的な数字の断定は避けます。市場が伸びているのは確かでも、「伸びている市場に出せば自動的に売れる」わけではありません。重要なのは、後述する前提手続きと運用を踏まえて、自社製品に合ったモデルを選ぶことです。

越境EC と 現地出店(現地在庫型)はどう違う?

大きく「越境EC(海外から直送)」と「現地出店(一度輸入して現地倉庫から発送)」に分かれ、配送スピード・決済・規制対応・コストが変わります。どちらが正解というより、目的とフェーズで使い分けるのが基本です。

越境EC(クロスボーダー)

日本(や第三国)から消費者へ直送する、あるいはモールの越境プログラムを使う方法です。現地法人や現地在庫が不要で、小さくテスト販売を始められるのが最大の利点です。一方で、配送に時間がかかる、送料や関税が価格に乗る、返品・カスタマーサポートが弱くなりがち、といった弱点があります。さらにカテゴリによっては、輸入規制や表示・成分の要件に触れて販売できない・止まることもあります。「市場の反応を見たい」「まず手応えを掴みたい」段階に向くモデルです。

現地出店(現地在庫型)

一度ベトナムへ正規に輸入し、現地の倉庫から発送する方法です。配送が速く、後述するCOD(代金引換)や電子ウォレットなど現地の決済に対応しやすく、価格競争力も出しやすいため、本格展開に向きます。ただしこのモデルには、正規輸入とその主体となる「輸入者」、そして公示(công bố)・通関という前提が必ずついて回ります。販売モデルそのものの選び方はベトナム進出・販路開拓の進め方でも整理しています。

ECでも避けて通れない前提手続き(輸入・公示・輸入者)

ベトナムで現地在庫型のECを行うには、正規輸入・公示(công bố)・通関と、その主体となる「輸入者」が前提になります。ECの出店画面だけ見ていると見落としがちですが、ここが越えられないと商品が店頭にも倉庫にも届きません。

まず、食品・サプリメント・化粧品などの多くは、販売前に công bố(製品の自己申告・登録) が必要です。これに加えて輸入許可、表示・成分に関する規制、HSコードに応じた関税・VAT・通関手続きが絡みます。手続きの詳細はベトナムで製品を売るための輸入・製品登録(công bố)入門で解説しています。なお、こうした制度や運用、税率は変わり得るため、最新の要件は必ず公的機関の情報や専門家にご確認ください。

そして見落とされやすいのが 「輸入者(Importer of Record)」 の存在です。ベトナムで正規に輸入・販売するには、輸入の名義人となる主体が必要で、これは現地法人を設立するか、輸入者になれる現地の代理店に任せるかのいずれかになります。公示の申請主体やEC出店の名義ともからむため、「とりあえずモールにアカウントを作る」前に決めておくべき土台です。日本の法人のままでは、現地在庫型のECを単独で回すのは難しい——ここがECだけで完結しない理由です。

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物流・ラストワンマイルと決済(CODの根強さ)

ベトナムのECは、配送網(ラストワンマイル)と、いまだ根強いCOD(代金引換)への対応が成否を分けます。出店して注文が入っても、「届けて、回収する」までを設計できていないと、コストと返品で利益が消えてしまいます。

物流面では、現地倉庫や3PL(物流代行)を使い、GHN・GHTK・J&T・Viettel Post などの配送網でラストワンマイルを担うのが一般的です。地方への配送品質、返品率、在庫管理は、運用の良し悪しで大きく差が出ます。

決済面で特徴的なのが COD(代金引換) の根強さです。MoMo・ZaloPay・VNPayといった電子ウォレットやカード決済も伸びていますが、商品を受け取ってから現金で払う習慣は依然として強く、ECでもCOD前提の設計が欠かせません。CODには未受取・受取拒否による返品というリスクが伴うため、これを織り込んだ在庫・与信・配送の運用が必要になります。

ベトナムEC運用の難所

言語・価格やレビューの競争・広告運用・規約や手数料の変動・偽物対策など、出店後の運用にこそ難所が集まります。手続きを終えて出店できても、そこからが本番です。

具体的には、次のような壁があります。

  • 言語とCS:商品ページもカスタマーサポートもベトナム語が前提。機械翻訳のままでは信頼を得にくく、問い合わせ対応の速さがレビューに直結します。
  • 価格・レビュー競争:同カテゴリの現地・中国系セラーとの価格競争、レビュー獲得の難しさ。初動のレビューが売れ行きを左右します。
  • 広告運用:Shopee Ads などモール内広告やライブコマース、アフィリエイトの運用ノウハウが必要です。
  • 規約・手数料の変動:プラットフォームの手数料率やルールは変わり得ます。最新の条件は各プラットフォームの公式情報でご確認ください。
  • 偽物・並行輸入:人気が出ると模倣品や非正規の並行輸入が現れ、ブランド管理の課題になります。

これらを日本から遠隔で、しかもベトナム語で回し続けるのは、専任体制がないと現実には重い負担になります。

ECだけで完結させない — 輸入者として配荷するSunsho

SunshoはEC配荷だけでなく、自社が輸入者=現地総代理店・販売代行として立ち、公示・通関からEC+オフライン(MT/TT)まで日本語で一気通貫に担います。ここが、EC出店の代行や越境EC支援だけで終わる業者との違いです。

ホーチミンに根ざす日系商社として、Sunshoは次の流れをワンストップで引き受けます。

  • 市場参入:輸入者として正規輸入、公示(công bố)、通関手続きを実行。
  • EC配荷:Lazada・Shopee・TikTok Shop への出店・運用。現地倉庫からの発送、CODを含む決済対応。
  • オフライン配荷:スーパーやコンビニ(MT=モダントレード)、個人商店(TT=トラディショナルトレード)への配荷も組み合わせ、ECと相互に補完する販路を設計。
  • 販促・定期レポート:店頭・EC上の販促、売上・在庫・セルアウト(実売)を日本語で定期報告。

ECは強力な販路ですが、それ単独より、オフラインと組み合わせたほうがブランドの露出も信頼も積み上がります。「現地に根ざす」×「日本語ワンストップ」×「製造から販売まで一気通貫」が強みです。製品づくりの段階からはOEM・製造支援、輸出書類や通関まわりは調達・輸出支援と、入口が違っても同じ窓口でつながります。代理店という選択肢全体の整理はベトナムの販売代理店・総代理店とはも参考にしてください。

なお、市場規模・成長率・手数料率・関税やVATなどの数値は、出典や時点によって変わります。本記事の内容は一般的な参考としてお考えいただき、個別の条件や最新の制度は必ずお問い合わせのうえご確認ください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 越境ECと現地出店、どちらから始めるべきですか? A. 目的によります。市場の反応を小さく試したい段階なら、現地法人や在庫が不要な越境ECが向きます。一方、配送スピードやCOD対応、価格競争力を重視して本格展開するなら、正規輸入を前提とした現地出店(現地在庫型)が有利です。多くの場合、越境ECでテストし、手応えを見て現地在庫型へ移行する流れが現実的です。

Q2. ベトナムのECで売るにも công bố(製品登録)は必要ですか? A. 食品・サプリメント・化粧品など多くの製品で、現地在庫型として正規に輸入・販売する場合は công bố(製品の自己申告・登録)が必要になります。販売チャネルがECかオフラインかにかかわらず、製品そのものに対する登録だからです。ただし要件は製品カテゴリや制度改正で変わり得るため、最新は公的情報や専門家にご確認ください。

Q3. 日本の法人のまま、自社名義でShopeeやLazadaに出店できますか? A. 越境プログラムを使う形であれば日本からの出店も可能な場合がありますが、現地在庫型で正規に販売するには「輸入者」となる現地の主体が必要です。現地法人を設立するか、輸入者になれる現地代理店に任せるかを先に決めておく必要があります。Sunshoは自社が輸入者として立てるため、この土台ごと引き受けられます。

Q4. ベトナムのECでもCOD(代金引換)は必要ですか? A. はい、ベトナムではECでもCOD(代金引換)の利用が根強く、対応していないと取りこぼしが生じやすくなります。電子ウォレットやカード決済も普及していますが、COD前提の在庫・配送・返品の運用設計は依然として重要です。

Q5. ECとオフライン(スーパー・個人商店)は両方やるべきですか? A. 製品によります。ECは立ち上げが速く反応を取りやすい一方、オフライン(MT・TT)は露出と信頼の積み上げに効きます。Sunshoは両方を組み合わせて配荷を設計できるため、製品特性に応じて最適な配分をご提案します。

まとめ

ベトナムのEC市場は伸びており、Shopee・Lazada・TikTok Shopという有力な販路があります。ただし、ECの出店画面の手前には「正規輸入・公示(công bố)・通関」と、その主体となる「輸入者」という前提があり、さらに物流・COD決済・運用の難所が控えています。EC単独では完結せず、輸入者となる現地パートナーの存在が成否を分けます。

Sunshoは自社が輸入者=現地総代理店・販売代行として立ち、公示・通関からEC配荷、そしてオフライン(MT/TT)まで日本語で一気通貫に担います。なお、制度・手数料・税率・市場データは変わり得るため、具体的な条件は個別にご確認ください。

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