化学品・繊維・機械部品などでインドのサプライヤーを検討する企業は増えていますが、輸出者登録の仕組み(IEC)や国内適合制度(BIS)が日本と大きく異なること、そしてインドはRCEPに参加していないため、ベトナムとの特恵はASEAN・インド自由貿易協定(AIFTA)に限られることは見落とされがちです。制度は改正されることがあるため、実際の申告前に税関・専門家へ最新をご確認ください。

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インド企業の輸出資格(IEC)を確認する

結論: インドで輸出を行う事業者は、外国貿易総局(DGFT)が発行する輸出入業者コード(IEC)を持っている必要があります。

IECはDGFTのウェブサイトからオンラインで申請・発行される番号で、取得にはPAN(税務上の識別番号)、企業名義の銀行口座、デジタル署名証明書などが必要です。取引先候補にIECの提示を求めることで、輸出を行う資格を持つ事業者かどうかを確認できます。加えてIECは年次で内容確認の手続が求められるため、有効な状態が保たれているかも合わせて確認すると安心です。

確認したいこと確認先わかること
輸出を行う資格があるかDGFT発行のIEC(輸出入業者コード)輸出者としての登録の有無・有効性
貿易政策・手続の所管DGFT(外国貿易総局)輸出関連の規制・手続の最新情報

BIS認証の位置づけを正しく理解する

結論: BIS(インド規格協会)の認証制度は主にインド国内で流通する製品を対象にしたもので、日本・ベトナムへの輸出品そのものに課される制度ではありません。

BISはインドの国家規格機関で、国内向けの製品(輸入品を含む)に対して強制認証制度(CRSなど)を運用しています。これは主にインド国内市場向けの適合制度であり、インドから日本・ベトナムへ輸出する製品の規格は、原則として輸入国側(日本のPSE等、ベトナムのQCVN等)の規格に従います。ただし、委託先の工場がBIS認証・登録を取得しているかどうかは、その工場が国内規制に対応できる品質管理体制を持っているかを見る目安として使えます。対象品目・要件はBISが随時更新するため、量産の可否を判断する前にBIS公式の最新の対象リストを確認してください。

日本との協定:日印CEPAの原産地証明

結論: 日印CEPA(日本・インド包括的経済連携協定)は2011年8月1日に発効しており、原産地証明は日本側は日本商工会議所、インド側は商工省の枠組みのもとで発給されます。

外務省の公表資料によれば、日インド包括的経済連携協定(CEPA)は2011年2月に署名、同年8月1日に発効しています。原産地証明については、日本商工会議所が日本側の特定原産地証明書の発給実務を担い、インド側は商工省商務局の枠組みのもとで発給機関が対応します。品目ごとの原産地規則は財務省関税局が公表する資料で確認できます。

確認すること参照先
品目ごとの原産地規則財務省関税局・日本税関の日インドCEPA原産地規則資料
日本側の原産地証明発給日本商工会議所
インド側の発給機関インド商工省商務局の枠組み

ベトナムとの協定:AIFTAのみ、RCEPは対象外

結論: インドはRCEPに参加していないため、ベトナムとインドの間の特恵関税はASEAN・インド自由貿易協定(AIFTA)に限られ、自由化の範囲も他の協定より狭い可能性があります。

インドはRCEP交渉から離脱し、現行のRCEPには参加していません。したがってベトナム企業がインドから仕入れる場合、使える特恵関税の枠組みはAIFTA(ASEAN・インド自由貿易協定)のみです。ジェトロの資料によれば、AIFTAはASEAN+1型の協定の中でも自由化率が相対的に低いとされ、品目によっては原産地規則を満たすかどうかを個別に確認する必要があります。RCEPが使えるASEAN諸国からの調達と条件が異なる点は、比較検討の際に注意が必要です。

複数国の仕入先を同じ条件で比較する方法はアジア複数国の見積もりを同条件で比較する方法、ASEAN諸国からの輸入における協定の選び方はタイ・マレーシアから日本へ輸入|EPA・AJCEP・RCEPの選び方もあわせてご覧ください。

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よくある質問

1. インドの取引先が輸出を行う資格を持っているかはどう確認しますか?
A. DGFT(外国貿易総局)が発行するIEC(輸出入業者コード)を持っているかを確認します。IECは年次の内容確認が求められるため、有効な状態かも合わせて確認します。

2. BIS認証はインドから輸入する製品に必須ですか?
A. BISは主にインド国内で流通する製品を対象とした制度で、日本・ベトナムへの輸出品そのものには直接適用されません。輸出品の規格は輸入国側の制度に従います。

3. 日印CEPAはいつ発効しましたか?
A. 外務省の公表資料によれば、2011年2月に署名され、同年8月1日に発効しています。

4. インドはRCEPに参加していますか?
A. 参加していません。RCEP交渉から離脱しており、現行のRCEPのメンバーではありません。

5. ベトナムがインドから仕入れる場合、使える協定は何ですか?
A. ASEAN・インド自由貿易協定(AIFTA)です。RCEPは使えないため、AIFTAの原産地規則と自由化範囲を個別に確認する必要があります。


※出典:外務省「日本・インド包括的経済連携協定」、財務省関税局「日インド経済連携協定 原産地規則の概要」、日本商工会議所「EPAに基づく特定原産地証明書発給事業(日インド協定)」、ジェトロ「輸出入手続:インド」「ASEAN・インド自由貿易協定(AIFTA)」の公表情報。2026年9月25日確認。