ラゲッジトレイ(カーゴトレイ、トランクトレイ)は、荷室の床に敷いて、濡れた荷物や泥のついた道具から内装を守るカー用品です。平らな布製のラゲッジマットと違い、縁が立ち上がった立体形状で水や砂をためられるのが特徴で、アウトドアやペット用途で人気があります。

立体形状のトレイは、荷室の床と側面の形に合わせて成形するため、車種ごとの型が必要です。本記事では、日本のカー用品の卸・小売・EC販売者や自社ブランドを作りたい会社に向けて、ラゲッジトレイを台湾・タイ・マレーシアの工場から仕入れる・OEMするときに決めることを順に整理します。平らなフロアマットやラゲッジマットの素材と型の考え方はフロアマットOEM|海外工場で作る手順と注意点にまとめています。

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ラゲッジトレイとラゲッジマットの違い

ラゲッジトレイは縁を立ち上げた立体成形品で、平らなラゲッジマットとは作り方・型・梱包がまったく違うため、どちらを扱うかを最初に決めます。

比較項目ラゲッジトレイ(立体成形)ラゲッジマット(平面)
形縁が立ち上がり、水や砂をためられる平らで、床に敷くだけ
主な素材TPE・TPO・ゴムなどカーペット(繊維)・ゴムなど
作り方型を使って成形する型紙で裁断・縫製する
型成形用の型が車種ごとに必要裁断用の型紙・データが車種ごとに必要
梱包かさばり、折り曲げにくい丸めたり折ったりできる

上の表のとおり、トレイは型の費用と梱包のかさが大きくなる一方、汚れに強く水洗いできるという分かりやすい価値があります。カーペット製のマットと組み合わせて、同じ車種の「マット+トレイ」のセットで売る方法もあります。

素材はTPE・TPO・ゴムから選ぶ

ラゲッジトレイの素材は主にTPE・TPO・ゴムで、柔らかさ、においの少なさ、耐熱性、重さのバランスで選びます。

素材特徴確認したい点
TPE(熱可塑性エラストマー)柔らかく、ゴムに近い手触り。成形しやすい夏の荷室の高温での変形、におい
TPO(熱可塑性オレフィン)比較的軽く、硬めで形を保ちやすい低温時の硬さ、滑りやすさ
ゴム重さがあり、ずれにくく丈夫重さ、におい、製品の厚み

同じ「TPE」でも、配合によって硬さ・耐熱性・においが大きく違います。工場には素材名だけでなく、配合のグレードや、どの程度の高温・低温で試験したかを聞いておくと、工場間で比べやすくなります。

においは必ず確認する

立体成形のトレイで購入者から特に多い不満が、開封したときのにおいです。夏の閉め切った車内は高温になり、素材によってはにおいが強く出ることがあります。サンプルを受け取ったら、袋から出した直後のにおいと、日なたに置いた車内でのにおいの両方を確かめてください。

素材の安全性について、工場が第三者の試験機関で行った試験の成績書を持っているかも確認します。どの試験が必要かは販売先や用途によって異なるため、工場が出せる成績書の種類を一覧で出してもらい、日本の販売先の求めに合うかを判断します。

立体成形の型と3D計測

ラゲッジトレイの型は、実車の荷室を計測したデータから作るのが一般的で、計測の精度と日本仕様の実車かどうかが仕上がりを左右します。

荷室の床と側面の形は車種ごとに違い、同じ車種でも、床下収納の有無、後席の形、スペアタイヤの位置などで変わることがあります。工場はまず実車の荷室を3Dスキャナーなどで計測し、そのデータから成形用の型を作ります。

工場がすでに型を持っている車種なら、既製品として仕入れたり、ロゴを入れた簡易OEMで始めたりできる場合があります。型のない車種は、実車の計測から型づくり、試作までの費用と期間がかかります。

確認する点理由
計測した車の仕様(右ハンドル・日本仕様か)海外仕様と荷室の形が違うことがある
グレード・オプションによる違い床下収納や荷室のボードの有無で形が変わる
後席を倒したときの対応延長タイプやフラップ付きの設計にするか
型の所有者自社の費用で作った型を誰が持ち、他社に使われないか

型の費用を自社で負担する場合は、型の所有者、保管場所、他社への流用の禁止、修理の費用負担を契約で決めておきます。型の所有と管理の決め方はカー用品の車種適合と金型|年式・型式と費用で詳しく説明しています。

💬 「この車種のトレイの型を持つ工場はある?」という段階からご相談いただけます。 マット類の工場の型リストの確認から、日本語でSunshoが代行します。お問合せフォーム/LINE

表面の模様・縁の高さ・滑り止め

トレイの使い勝手を決めるのは、荷物が滑りにくい表面の模様、水をためる縁の高さ、裏面のずれにくさの3点です。

表面の模様は、荷物の滑りにくさと見た目の両方に関わります。細かい凹凸を付けると荷物が動きにくくなりますが、溝が深すぎると砂や泥が掃除しにくくなります。縁の高さは、高いほど水や砂をためられますが、荷室の側面の形に沿わせるのが難しくなります。

裏面は、荷室の床材に対してずれにくいかを確認します。走行中にトレイが動くと、荷物が崩れたり、異音が出たりします。サンプルの段階で、実車に敷いて荷物を載せ、加速や減速でずれないかを確かめます。

ロゴとブランド表示

ロゴは成形と同時に型に彫り込む方法が一般的で、消えにくく高級感が出ます。型に入れる場合は型の追加工が必要になるため、最初から自社ロゴを入れるか、まずはロゴなしで売れ行きを確かめるかを決めておきます。自動車メーカーのロゴや車名を入れることはしません。商標権の侵害になるおそれがあるためです。

梱包と輸送で費用が変わる

ラゲッジトレイは立体でかさばるため、梱包の仕方が輸送費と、届いたときの変形の有無を左右します。

トレイは折り曲げにくく、無理に曲げて箱に入れると、届いたときに折り目や反りが残ることがあります。素材によっては、温めると元の形に戻るものもありますが、購入者にそれを求めるのは不満の原因になります。

工場とは次の点を決めておきます。

  • 箱の大きさと、1箱に入れる枚数(重ねて入れるか)
  • 折り曲げの可否と、曲げる場合の位置
  • 保護袋の材質と、においがこもらない工夫
  • 外箱の強度と、積み重ねたときのつぶれ対策

ネット販売で送る場合は、販売先の配送サイズの区分も考えて箱の大きさを決めると、送料を抑えられます。梱包・説明書・適合表示の考え方はカー用品のネット販売前に確認すること|PL・表示で整理しています。

発注から販売までの流れ

素材と型を決め、日本仕様の実車でサンプルを試し、においと変形まで確かめてから量産に進むのが基本の流れです。

  1. 売る車種とグレード差を整理する:床下収納・後席の形・オプションの違い
  2. 工場の型リストと素材の試験成績書を確認する
  3. 素材・表面模様・縁の高さ・ロゴ・梱包の条件をそろえて見積もりを取る
  4. サンプルを実車で試す:適合、におい、ずれ、荷物を載せたときの変形
  5. 検品基準を書面で決めて量産:寸法、厚み、バリ、においの基準
  6. 輸送・通関・国内販売:適合車種とグレードの条件を明記する

関税の分類は素材と形状によって判断が分かれることがあります。樹脂製の立体成形品は分類に迷いやすいため、初めて輸入する品目は通関業者に確認するか、税関の事前教示制度(輸入前に税関に照会して回答を受けられる制度)を使うと確実です。マット類の関税の考え方はカー用品OEM・仕入れ|台湾・タイ・マレーシアで解説しています。

輸入者としての責任

製造物責任法は、製造物を業として輸入した者や、製品に自社の商標などを表示した者も「製造業者等」に含めています。荷室のトレイは運転席のマットほど操作に関わる部品ではありませんが、素材や形状に起因する損害が起きた場合に責任を問われる可能性はあります。品質の基準と検品の方法を工場と書面で決めておきます。

Sunshoができること

Sunsho Tradeは工場を持たない商社です。マット類は台湾・タイ・マレーシアで供給できる工場を確保しており、ラゲッジトレイもその工場群を中心に、型の有無と素材の条件から手配先を探します。既製品の仕入れと、自社ブランドのOEMのどちらにも対応します。

工場の型リストの取り寄せ、サンプル手配、においや変形の確認、見積もりの比較、日本への納品まで、日本語でまとめてお手伝いします。

よくある質問(FAQ)

Q1. ラゲッジトレイは何枚からOEMできますか?
工場・素材・型の有無によって大きく異なります。工場が対象車種の型を持っていれば、既製品として少量から仕入れられる場合があります。型を新しく作る場合は、型の費用を回収できる数量が必要です。

Q2. TPEとゴムはどちらがよいですか?
ゴムより軽く成形しやすいことを重視するならTPE、重さがあってずれにくいことを重視するならゴムが向いています。においと夏の高温での変形は素材の配合で変わるため、サンプルで確かめて決めるのがおすすめです。

Q3. 開封時のにおいが心配です。
においは素材の配合と保管状態で変わります。サンプルを袋から出した直後と、日なたに置いた車内の両方で確かめ、工場に素材のグレードと試験成績書の有無を確認してください。

Q4. 型を作った場合、型は誰のものになりますか?
契約で決めない限り、はっきりしないことがあります。自社が費用を負担する場合は、型の所有者、保管場所、他社への流用の禁止、修理の費用負担を書面で決めておきます。

Q5. ラゲッジマットとトレイを一緒に作れますか?
同じ工場で両方を作れる場合もあれば、カーペット製のマットと立体成形のトレイで工場が分かれる場合もあります。Sunshoでは、同じ車種でセットにしたいというご相談にも、工場の組み合わせを含めて対応します。

まとめ

ラゲッジトレイのOEMや仕入れは、平らなマットとの違いを理解し、TPE・TPO・ゴムの素材と、車種ごとの立体成形の型を確かめるところから始まります。日本仕様の実車でサンプルを試し、においとずれ、変形まで確認すると、販売後のクレームを減らせます。

かさばる商品のため、梱包の仕方で送料と変形の有無が変わります。型の所有は契約で決め、輸入者としての品質管理も忘れずに準備してください。

💬 ラゲッジトレイの海外OEM・仕入れは、Sunshoにご相談ください。 サービスの詳細はカー用品OEM・仕入れサービス、ご相談はお問合せフォーム・LINEからどうぞ。

参考(2026年10月24日確認)