レスベラトロールは、ブドウや赤ワインに含まれるポリフェノールの一種で、エイジングケアをテーマにしたサプリでよく知られた成分です。細胞や動物を使った研究で注目を集め、海外でも日本でも多くの商品が販売されています。
本記事は、レスベラトロールサプリを自社ブランドでOEM製造したい事業者の方に向けた内容です。研究で分かっていること、原料の由来ごとの日本での扱い、表示の注意点、剤形と配合の決め方を整理します。レスベラトロールは知名度が高い一方で、ヒトでの研究はまだ結論が出ていません。原料の由来によっては日本で食品に使えない場合もあるため、企画の最初に確認しておくことが大切です。
💬 レスベラトロールサプリの企画をお考えですか? 原料の由来と配合の確認から、日本国内のGMP認証を取得した提携工場での製造までご相談いただけます。詳しくはサプリメントOEMをご覧ください。
研究で分かっていること
レスベラトロールは口から摂るとよく吸収されますが、すぐに代謝され、臨床研究をまとめたレビューは「確かな臨床的根拠はまだない」と結論づけています。
| 試験/レビュー | 対象 | 結果 |
|---|---|---|
| 体内動態の試験、Drug Metabolism and Disposition 2004(PMID 15333514) | 健康な6人。放射性標識したレスベラトロール25mgを1回摂取 | 吸収は70%以上。ただし血中に変化しないまま残るレスベラトロールはごく微量(5ng/mL未満)で、大半は腸と肝臓ですぐに代謝された |
| 系統的レビュー、International Journal of Molecular Sciences 2024(PMID 38255828) | 過去20年間に行われた、精製レスベラトロールの臨床研究約200件(少なくとも24の対象分野) | どの分野でも推奨できる確かな臨床的根拠はない。決まった用法はなく、1日1gまでは一般に問題なく摂取されている |
| 系統的レビュー、Phytotherapy Research 2024(PMID 38433010) | 高齢者を対象にしたランダム化比較試験10件 | 運動との組み合わせで筋肉の機能が高まった報告がある一方、糖尿病や末梢動脈疾患のある高齢者ではプラセボを上回らなかった。過体重の方では、高用量で心血管のリスクに関する一部の指標が上がった |
| ランダム化比較試験、Frontiers in Aging 2025(PMID 41488277) | 40歳以上の健康な女性134人(122人が完了)。1日150mgを飲む群、塗る群、両方の群、プラセボ群で8週間 | しわの点数がプラセボより有意に少なかったのは、飲むと塗るを併用した群だけ。飲むだけの群では、肌の指標に有意な差は報告されていない |
2004年の試験が示すとおり、レスベラトロールは吸収されても、血中ではほとんどが代謝物に変わっています。代謝物がどのように働くかは、まだ研究の途中です。
2024年の二つのレビューは、どちらも研究の規模と質の不足を指摘し、大規模で質の高い試験が必要だとしています。2025年の肌の試験は、原料の開発企業が資金を出し、著者の一部が原料企業の社員でした。
(2026年10月18日時点で、各論文の公開抄録を確認)
日本での扱い
レスベラトロールそのものは食品に使える成分として食薬区分のリストに例示されていますが、原料の植物と部位によっては医薬品の扱いになります。
厚生労働省の食薬区分のリスト(2026年8月5日更新)では、レスベラトロールと、原料になる主な植物が次のように扱われています。
| 成分・植物(部位) | 食薬区分のリスト | 食品に使えるか |
|---|---|---|
| trans-レスベラトロール(化学物質等の項) | 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しないリスト | 医薬品的な効能効果をうたわなければ使える |
| イタドリ(Reynoutria japonica)の根茎(他名コジョウコン) | 専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト | 使えない |
| イタドリの若芽 | 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しないリスト | 医薬品的な効能効果をうたわなければ使える |
| ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera)の茎・種子・種皮・葉・花 | 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しないリスト | 医薬品的な効能効果をうたわなければ使える |
海外では、イタドリの根から抽出したレスベラトロール原料も流通しています。イタドリは、英語で Japanese knotweed、学名の別名で Polygonum cuspidatum とも呼ばれます。日本ではイタドリの根茎が「専ら医薬品として使用される」リストにあるため、根茎由来の抽出物を配合できるかは慎重な確認が必要です。
原料を選ぶときは、原料メーカーに植物の学名と部位、製法を規格書で示してもらいます。判断が難しい場合は、都道府県の薬務担当を通じて扱いを確かめてから配合を決めます。
💬 レスベラトロールの原料選びで迷っている方へ。 原料の由来と規格書を確認し、配合と製造の段取りまでご提案します。お問合せフォーム、またはLINEからどうぞ。
いわゆる健康食品として売る場合の表示
レスベラトロールサプリは、身体への効果をうたうと医薬品とみなされるおそれがあり、表示できる内容は大きく限られます。
健康食品の広告や表示には、主に次の法律がかかわります。
| 法律 | かかわる規定 | レスベラトロールサプリで注意すること |
|---|---|---|
| 医薬品医療機器等法(薬機法) | 承認前の医薬品の広告の禁止(第68条) | 「老化を防ぐ」「若返る」「血管を若く保つ」など医薬品的な効果をうたうと、未承認医薬品の広告とみなされるおそれがある |
| 健康増進法 | 誇大表示の禁止(第65条) | 健康の保持増進の効果について、著しく事実と異なる表示や、人を誤認させる表示はできない |
| 景品表示法 | 優良誤認表示の禁止 | 根拠のない「赤ワイン〇杯分の効果」「純度No.1」などの表示 |
消費者庁は「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」で、問題となる表示の例を示しています。違反かどうかは、個々の言葉だけでなく、表示全体から判断されます。
| 比較的安全な言い方 | 避けるべき言い方 |
|---|---|
| 「1日2粒にtrans-レスベラトロール〇mg」(量の事実) | 「老化を止める」「寿命が延びる」 |
| 「ブドウ種子由来」など、由来の正確な説明 | 病名や検査値を挙げた表現 |
| 「年齢を重ねた毎日の習慣に」(使用場面) | 細胞や動物の研究結果を、人への効果のように見せる表現 |
レスベラトロールの製剤設計
レスベラトロールは光に弱い性質があるため、原料の純度と、光を防ぐ剤形・包装の選び方が品質を左右します。
| 剤形 | 選ばれる理由 | 検討すること |
|---|---|---|
| ハードカプセル | 粉のまま詰められ、色付きのカプセルで光を防ぎやすい | 1日の量に合わせた粒数 |
| 錠剤 | 1回あたりの費用を抑えやすい | 打錠の工程と、コーティングによる遮光 |
仕様を決めるときに確認することは次のとおりです。
- 原料の由来:植物の学名と部位、または化学合成・発酵などの製法を、原料メーカーの規格書で確認します。由来によって日本での扱いが変わります。
- 純度とtrans体の量:研究で使われてきたのはtrans体です。規格書で、trans-レスベラトロールの含有量と分析の方法を確認します。
- 1日あたりの量:臨床研究では量に大きな幅があり、決まった用法はありません。参考にする試験の量をもとに、原料メーカーの安全性の資料も確認して決めます。
- 包装・安定性:1996年の研究では、trans-レスベラトロールは光を遮れば数か月安定でした。遮光できる包装を選び、目標の賞味期限での安定性を工場と確認します。
最初に確認すること:食品に使える成分か
日本では成分によって食品か医薬品かが決まるため、配合するすべての成分が食品に使えるものでなければ、サプリとして製造できません。
厚生労働省は、昭和46年の通知(薬発第476号)の考え方に基づき、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」を示しています。このリストにある成分を含む製品は、表示にかかわらず医薬品と判断されます。
レスベラトロールでは、成分そのものに加えて、原料の植物と部位の確認が欠かせません。エイジングケアをテーマにした配合は、NMNサプリのOEMやコエンザイムQ10サプリのOEMもご覧ください。食品と医薬品の境目は食薬区分の解説、配合の確認はサプリメントOEMのページで詳しく説明しています。
見積もりの前に決めておくこと
原料の由来、trans-レスベラトロールの量、剤形、包装が決まれば、工場は正確な見積もりを出せます。
- 原料の由来(植物の学名と部位、または製法)
- trans-レスベラトロールの1日あたりの量と純度
- 剤形と1日の粒数
- 組み合わせる成分と、その量
- 包装の形と遮光の方法
- 初回の製造数と、年間の見込み数
原料の規格書が決まっていない場合も、由来の候補を伺えば確認の進め方をご案内できます。
💬 レスベラトロールサプリの製品化をご検討中の方は、Sunshoにご相談ください。 原料・配合・販売方法を伺い、日本国内のGMP認証を取得した提携工場での製造をご提案します。お問合せフォーム・LINEから。
よくある質問(FAQ)
レスベラトロールの効果は、研究で確かめられていますか?
確かな結論はまだありません。2024年の系統的レビューは、約200件の臨床研究をまとめたうえで、どの分野でも推奨できる確かな臨床的根拠はないとしています。広告では、研究の規模と限界を踏まえた言葉を選ぶことが大切です。
レスベラトロールは日本で食品に使えますか?
trans-レスベラトロールは、厚生労働省の「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」に例示されています。ただし、原料の植物と部位によって扱いが変わるため、由来の確認が必要です。
イタドリ由来の原料は使えますか?
イタドリの根茎は、厚生労働省の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に載っています。海外では根から抽出した原料も流通しているため、部位と製法を規格書で確認し、必要に応じて都道府県の薬務担当に相談してから決めます。
「赤ワインのポリフェノール」と広告に書けますか?
ブドウ由来の原料なら、由来の事実として書くことはできます。ただし、赤ワインを何杯飲んだのと同じ効果がある、といった表現は根拠がなく、誤認を招くおそれがあります。
1日あたりの量はどのくらいにすればよいですか?
臨床研究では量に大きな幅があり、決まった用法はありません。参考にする試験の量をもとに、原料メーカーの安全性の資料も確認したうえで決めます。
参考
- “High absorption but very low bioavailability of oral resveratrol in humans”, Drug Metabolism and Disposition 2004, PMID 15333514
- “Resveratrol for the Management of Human Health: How Far Have We Come? A Systematic Review of Resveratrol Clinical Trials to Highlight Gaps and Opportunities”, International Journal of Molecular Sciences 2024, PMID 38255828, PMC10815776
- “Effects and safety of resveratrol supplementation in older adults: A comprehensive systematic review”, Phytotherapy Research 2024, PMID 38433010
- “Trans-resveratrol reduces visible signs of skin ageing in healthy adult females over 40: an 8-week randomized placebo-controlled trial”, Frontiers in Aging 2025, PMID 41488277, PMC12757695
- “Resveratrol: isomeric molar absorptivities and stability”, Journal of Agricultural and Food Chemistry 1996, doi 10.1021/jf9504576
- 厚生労働省「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」(2026年8月5日更新) https://www.mhlw.go.jp/content/001734639.pdf
- 厚生労働省「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」(2026年8月5日更新) https://www.mhlw.go.jp/content/001734637.pdf
- 消費者庁「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」(令和4年12月5日一部改定) https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/extravagant_advertisement/
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条/健康増進法 第65条(e-Gov法令検索)
(2026年10月18日確認)