ペットベッドやクッション、首輪・リード、キャリー、食器、おもちゃといったペット用品は、使ううちに傷んだり、かじられて壊れたりするため、買い替えが繰り返し起きる商品です。ペット用品店や通販ブランド、雑貨ブランドにとって、自社ブランドで定番品を持つ意味が大きい分野です。

本記事では、フード以外のペット用品をアジアでOEM生産するときに、何をどの順に決めればよいかを整理します。品目の分け方、仕様書の書き方、見本の段階、検品、パッケージと表示の準備までを扱います。ペットフードのOEMはベトナムでのペットフードOEM、日本のペット用品をベトナムで売る方法はペット用品・ペットフードのベトナム販売ガイドで解説しています。

最初に当社の立場を明記します。Sunsho Trade はホーチミンの日系商社で、自社工場は持っていません。案件ごとに、ベトナム・中国・タイなどアジア各地から合う工場を探し、見本・量産・検品・輸出を管理します。日本で販売するときの輸入者・販売者は、お客様の会社になります。

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品目は「動物の種類」ではなく「素材と工程」で分ける

ペット用品は、犬用・猫用で分けるより、縫製品・樹脂成形品・金属品・ゴム製品といった素材と工程で分けると、工場選びと検品がしやすくなります。

ペットベッドを得意とする縫製工場が、ステンレスの食器やゴムのおもちゃも作れるとは限りません。品揃えを考えるときは、同じ種類の工場で作れるものをまとめると、1工場あたりの数量を確保でき、パッケージのデザインも揃えやすくなります。

品目主な素材工場の種類早めに決めること
ベッド・クッション・ブランケットポリエステル・綿の生地、綿、ウレタン縫製工場カバーが外して洗えるか、底の滑り止め、中材の量
首輪・リード・ハーネスナイロンテープ、革、合成皮革、樹脂・金属の金具テープ縫製、金具の工場幅、体重別のサイズ、金具の種類、縫い目の強さ
キャリーバッグ・ケージ生地、樹脂のフレーム、メッシュかばん縫製、樹脂成形内寸、ファスナー、持ち手の耐荷重
食器・給水器ステンレス、陶器、樹脂、シリコーン金属加工、窯業、樹脂成形フードに触れる部分の素材、滑り止め、食洗機対応
おもちゃゴム、TPR、ぬいぐるみ生地、綿ロープゴム成形、縫製外れる部品、笛(スクイーカー)、かじられたときの強さ
トイレ用品・お手入れ用品PP樹脂、金属、木樹脂成形、道具の工場既存の金型か新規か、樹脂の厚み

最初の発注では、同じ工場で作れる2〜3品目に絞ることをおすすめします。たとえば「ベッドとブランケットを同じ生地で」「首輪とリードを同じ色で」のように揃えると、見本の確認も検品も効率よく進みます。

既存品のアレンジか、オリジナル設計か

工場の既存品に色・ロゴ・パッケージを変えて自社ブランドにする方法と、形や寸法から自社で設計する方法があり、後者は型紙や金型、見本の回数が増えます。

  • 既存品のアレンジ: 立ち上げが早く初期費用を抑えやすい一方、他社も似た形の商品を販売できます
  • オリジナル設計: 他社と差がつけられる一方、型紙代・金型代・見本代がかかることがあり、金型や図面の所有権を書面で決める必要があります

最小発注数量、価格、納期は、素材・色数・ロゴの加工方法・梱包の仕様・時期で変わるため、本記事では数字を挙げません。まず既存品で販売の反応を見て、売れた品目をオリジナル設計に切り替える進め方もあります。

当社は、他社のロゴ・キャラクター・デザインを複製した商品は作りません。ペット用品はキャラクターものの人気が高い分野ですが、使う場合は権利者からの正式な許諾が必要です。自社ブランドの世界観で作る方が、販売面でも長く続けやすくなります。

仕様書に書くこと

複数の工場の見積りを比べられるように、素材、サイズ表、色、ロゴの加工、洗濯表示に載せる内容、梱包、合格の基準を1枚の仕様書にまとめます。

ペット用品で抜けやすいのはサイズ表です。犬や猫は体格の差が大きいため、品番ごとに次の項目を決めます。

  1. サイズ(S・M・Lなど)ごとの首回り・胴回り・背丈、ベッドの内寸と、許容差
  2. 主素材・副素材(生地の種類と目付、中材、金具、縫い糸)
  3. 色(色見本帳の番号か、生地の現物)
  4. ロゴ(プリント・刺繍・織りネーム・タグ)と位置・大きさ
  5. 取扱い表示に載せる内容(洗濯の可否、手洗いなど)
  6. 梱包(個袋、箱、下げ札、JANコード、1カートンの入数)
  7. 合格の基準(寸法の許容差、許容する外観の不良、不良品の扱い)

食器や給水器は、フードや水に触れる部分の素材と、工場が持っている素材の試験成績書を確認しておきます。日本での表示や法律との関係はペット用品の安全と表示|日本の法律の確認点で整理しています。

見本は3段階で確認する

見本は、形を確かめる見本、素材と色が本番どおりの見本、量産前の見本の3段階で確認し、最後に署名した見本を検品の基準として双方で保管します。

  • 形の見本: 形、サイズ、着脱のしやすさを確認します。可能なら同じ体格のペットで試します
  • 素材・色の見本: 本番の生地、金具、色、ロゴで作ったものを確認します
  • 量産前の見本: 量産用の資材で作り、パッケージと表示まで完成させたものを確認します

おもちゃや首輪・リードは、見た目だけでなく、どんな試験をするかを先に決めておくことが大切です。たとえば、金具と縫い目を引っ張る試験、おもちゃに付いた部品を引っ張って外れないかを見る試験、ベッドのカバーを洗って縮みを測る試験などです。方法と合格の基準は書面に残します。

💬 同じ仕様で、ベトナム・中国・タイの工場を比べたい方へ。 仕様書づくりから見本の手配まで、まとめてお手伝いします。お問合せフォーム、またはLINEからご相談ください。

出荷前の検品で見ること

不良は工場にあるうちに見つけるほど、手直しや作り直しの交渉がしやすくなるため、出荷前に第三者または商社が現地で検品します。

ペット用品で確認する主な項目は次のとおりです。

  • 縫製: 目飛び、ほつれ、糸の始末。リードは金具との接合部を重点的に見ます
  • 金具: 開閉がスムーズか、鋭い角がないか、承認した部品か
  • 素材とにおい: 生地の目付、中材の量、ゴムや樹脂の強いにおいの有無
  • 寸法: サイズ表と許容差に合っているか
  • 異物: 折れた針、ピン、樹脂のかけらがベッドやぬいぐるみに残っていないか
  • パッケージと表示: JANコード、サイズ表記、表示の内容が正しいか

検品の進め方はベトナムの検品・品質管理とベトナムの検品代行サービスで詳しく説明しています。

パッケージと表示の準備

日本で販売するときは、パッケージや販売ページに書く内容を量産前に固め、健康への効果のような根拠のない表現は載せないことが基本です。

ペット用品の販売では、次のような表現は、試験などの根拠がない限り避けることをおすすめします。

  • 「関節にやさしい」「ストレスを減らす」「歯がきれいになる」など、ペットの健康への効果
  • 「絶対に壊れない」「完全に安全」といった断定

代わりに、素材、サイズ、対象の体重、使い方、お手入れの方法、使用上の注意(遊ぶときは目を離さない、壊れたら使用をやめる、など)を具体的に書きます。

原産国の書き方、家庭用品品質表示法との関係、輸入者や自社ブランドを表示した会社の製造物責任、電気を使う製品の扱いは、ペット用品の安全と表示|日本の法律の確認点にまとめました。繊維製品の品質表示の詳細は輸入する繊維製品の品質表示も参考になります。

発注までの流れ

最初の発注は、品目を絞る、仕様書を作る、同じ条件で見積りを取る、見本を3段階で確認する、検品基準を決める、表示を固める、の順で進めます。

  1. 同じ種類の工場で作れる2〜3品目に絞る
  2. サイズ表を含む仕様書を作る
  3. 複数の国・工場で、同じ仕様書をもとに見積りを取る
  4. 見本を3段階で確認し、署名した見本を保管する
  5. 品質の基準と不良の扱いを書面で決める
  6. パッケージと表示の内容を固める
  7. 出荷前に検品し、輸出・日本への輸送を手配する

ASEANの国で作る場合の関税と原産地証明の考え方はASEANからの輸入とEPA・RCEPをご覧ください。

Sunshoができること

当社は、ペット用品の工場をアジア各地から案件ごとに探し、仕様書の整理、見積りの比較、見本の手配と確認、量産の管理、出荷前の検品、輸出の手配までを担当します。工場の名前や価格はご相談の中で個別にお伝えします。日本での輸入者・販売者はお客様の会社となるため、表示や法令の確認に必要な素材・工程の情報を工場から集めてお渡しします。

よくある質問(FAQ)

Q1. ペット用品のOEMは、品目ごとに別の工場が必要ですか?
多くの場合はそうです。ベッドは縫製工場、ステンレスの食器は金属加工の工場、ゴムのおもちゃはゴム成形の工場が担当します。最初は同じ種類の工場で作れる品目にまとめると、数量を確保しやすく検品も効率的です。

Q2. 最小発注数量や価格の目安を教えてください。
素材、色数、ロゴの加工、梱包の仕様、時期によって大きく変わるため、記事では数字を出していません。仕様書をいただければ、複数の工場から同じ条件で見積りを取ってお伝えします。

Q3. 人気キャラクターのデザインでペット用品を作れますか?
当社は、他社のロゴ・キャラクター・デザインを複製した商品は作りません。キャラクターを使う場合は、権利者からの正式な許諾が必要です。自社ブランドのデザインで作ることをおすすめします。

Q4. パッケージに「関節にやさしい」と書いてもよいですか?
ペットの健康への効果は、試験などの根拠がない限り書かないことをおすすめします。素材、サイズ、使い方、お手入れ方法、使用上の注意を具体的に書く方が安全です。

Q5. Sunshoは工場を持っていますか?
持っていません。当社は商社として、案件ごとにベトナム・中国・タイなどアジア各地の工場を探し、見本・量産・検品・輸出を管理します。

まとめ

フード以外のペット用品をアジアでOEM生産するときは、品目を素材と工程で分け、同じ種類の工場で作れるものから始めるのが近道です。サイズ表を含む仕様書を作り、見本を3段階で確認し、試験の方法と合格の基準を書面で決めておくと、量産での食い違いを減らせます。

パッケージや販売ページでは、健康への効果のような根拠のない表現を避け、素材、サイズ、使い方、注意事項を具体的に書きましょう。日本の法律との関係は、関連記事で一次資料をもとに整理しています(2026年10月26日確認)。

💬 自社ブランドのペット用品づくりは、Sunshoにご相談ください。 サービスの詳細はペット用品OEMサービス、ご相談はお問合せフォーム・LINEからどうぞ。