| 成分 | 研究されてきた内容 | 研究の現状 | よく使われる剤形 |
|---|---|---|---|
| BCAA・EAA | 筋力トレーニング後の筋たんぱく質の合成 | BCAAで合成は高まるが、プロテイン(完全なたんぱく質)には及ばない | 粉末、顆粒スティック、錠剤 |
| HMB | 高齢者の筋肉量と身体機能、トレーニング中の筋力と体組成 | 高齢者では小さな良い結果がある一方、鍛えた競技者では上乗せが見られない | 錠剤、ハードカプセル、粉末スティック |
| イミダゾールジペプチド | 日常生活での一時的な疲労感、短時間の運動のパフォーマンス | 日本の小規模な試験が中心で、結果にばらつきがあり、根拠は限定的 | 飲料、カプセル、錠剤、顆粒 |
| クレアチン | 短時間・高強度の運動のパフォーマンス、下肢の筋力 | 高強度の運動では研究の蓄積が厚い。根拠の大半はクレアチン一水和物 | 粉末、顆粒スティック |
| シトルリン | 運動のパフォーマンス、運動後の主観的なきつさと筋肉痛 | 運動の効果は小さく、メタ解析の間で結果が分かれる。確実性は低い | 粉末、顆粒スティック、ハードカプセル |
| プロテイン(ホエイ・ソイ) | 筋力トレーニングと組み合わせたときの筋力と除脂肪量 | 筋力は両者とも研究あり。ホエイの優位はメタ解析で結果が分かれる | 粉末、飲料、バー |
| マカ | 運動のパフォーマンス、運動後の疲労の指標 | 根拠の多くは動物実験。ヒトの試験は少なく、差が出なかった試験もある | 粉末、錠剤、ハードカプセル |
| 冬虫夏草(コルディセプス) | 運動時の持久力の指標(最大酸素摂取量、換気閾値など) | 小規模な試験のみで結果が分かれる。種や原料の違いでも結論が変わる | ハードカプセル、錠剤、粉末 |
運動系の成分は1日にとる量が多いものが多く、剤形は粉末が中心になります。味と溶けやすさが続けてもらえるかを左右するため、試作の段階で時間をかける分野です。
運動・エネルギーの主な成分と研究の現状
成分ごとに、研究されてきた内容・研究の現状・よく使われる剤形を比べられます。 試験の人数や対象者、限界は、各成分のガイドに出典付きで記載しています。
「研究されてきた内容」は健康な状態での研究の対象を示すもので、製品が病気を予防・治療することを示すものではありません。
配合例
よくある商品の形ごとに、組み合わせの考え方と注意点をまとめました。 実際の配合は、販売方法と表示の方針を伺ってから工場と決めます。
プロテインパウダー
ホエイまたはソイプロテイン(+ビタミン・ミネラル)
たんぱく質は1回に十数グラムから数十グラムをとるため、粉末が自然な形です。ビタミンやミネラルを加えると栄養機能食品の表示も検討できます。
注意点:ホエイは特定原材料の「乳」、ソイは表示が推奨される「大豆」の表示を確認します。
トレーニング向けの粉末スティック
クレアチン(+HMB)
クレアチンは1日に数グラムを使うため、粉末スティックが向いています。
注意点:HMBの研究は高齢者と軽い運動の組み合わせが中心で、鍛えている人での結果は分かれます。成分ごとの根拠を超えて訴求しないようにします。
疲労感を意識した設計
イミダゾールジペプチド
日常生活での一時的な疲労感に関する表示で機能性表示食品に使われている成分で、ドリンクや錠剤にできます。
注意点:届け出た根拠と同じ量・同じ規格の原料にそろえます。
機能性表示食品と広告の注意点
筋肉や疲労感への効果を表示するには、機能性表示食品として根拠を届け出る必要があり、いわゆる健康食品では量と原料の事実を中心に伝えます。
- たんぱく質は栄養機能食品の対象成分ではありません。プロテインは、量と原料の事実で伝えるのが基本です。
- HMBは「軽い運動との併用で筋力の維持に役立つ」、イミダゾールジペプチドは「一時的な疲労感を軽減する」など、届け出られている趣旨は成分ごとに決まっています。
- 「飲むだけで筋肉がつく」のような表現は、健康増進法や景品表示法の誇大表示にあたるおそれがあります。
- 競技者向けに売るなら、禁止物質の混入リスクをどう管理するかを工場と事前に相談します。
成分ごとに届け出られている表示の趣旨や、日本での扱いは異なります。配合を決める前に、上の表から各成分のガイドをご確認ください。
あわせて読みたい製造・制度のガイド
よくある質問
プロテインは栄養機能食品にできますか?
たんぱく質そのものは栄養機能食品の対象成分ではありません。ビタミンやミネラルを一緒に配合し、その成分が下限値・上限値の範囲に入れば、その成分について栄養機能食品の表示ができます。
運動系のサプリに向いている剤形は?
プロテインやクレアチンは1日の量が多いため、粉末や粉末スティックが中心です。イミダゾールジペプチドのように量の少ない成分は、ドリンクや錠剤にもできます。
粉末サプリの味はどこまで調整できますか?
甘味料・香料・酸味料の組み合わせで調整します。原料ごとに苦みやにおいの出方が違うため、試作を重ねて決めます。甘味料や香料の選び方はガイドで解説しています。
「筋肉がつく」と表示できますか?
いわゆる健康食品では表示できません。機能性表示食品として届け出た場合も、表示できるのは根拠の範囲の趣旨に限られます。
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